『徹子の部屋』に加藤茶さんと綾菜さん夫妻が登場、12年の結婚生活を振り返る。「いずれ子どもができると疑わなかった新婚時代。加トちゃんを一生大事にする」

加トちゃんといっしょ
加藤綾菜 タレント6
2023.11.23 婦人公論 https://fujinkoron.jp/articles/-/10333



「数年後にはふたりの間に子どもがいる」と何の疑いもなく考えていた綾菜さんでしたが――。
イラスト:加藤綾菜

2023年11月23日放送の『徹子の部屋』に加藤茶さん妻の綾菜さん夫妻が登場。結婚から12年が経ち、80歳と35歳になった2人が目指すのは、茶さんの茶寿(108歳)とのこと。今回は、綾菜さん自ら描いたマンガとともに、その夫婦生活を記した記事を再配信します。 ******
2011年、23歳の時に「加トちゃん」こと加藤茶さんと結婚した加藤綾菜さん。45歳という年齢差もあってか、結婚後、4年以上にわたり「財産目当て」「保険金目当て」といったバッシングの嵐を受け続けました。しかし、現在では結婚生活も10年をこえ、料理研究や介護資格取得などの献身ぶりが注目されるように。その綾菜さん、新婚時代は何の疑いもなく、数年後にはふたりの間に子どもがいるはずと考えていたそうで――。綾菜さん自ら愛情たっぷりに描いたマンガとともに、二人の日々を紹介します。

どちらからともなく、子どもの話をしなくなり

加トちゃんとわたしの間に、子どもはいません。

これまでのインタビューなどでは、子どもについて「積極的にほしいと思ったことはない」なんて話していましたが、実は違っていて。恋人同士だったとき、そして新婚時代は、なんの疑いもなく、数年後のわたしたちの間には子どもがいるはずだと思っていました。

「できれば女の子がひとりいたらええなあ」

「そうだねえ。あーたんに似たら目が離れているかもしれないけど、絶対にかわいいだろうな」

「もー、余計なこと言わんでよ。ちーたんに似たら、目がくりくりして絶対にかわいいじゃろ」

そんな話をしなくなったのは、結婚してから3、4年が経った頃。どちらからともなく、子どもの話をしなくなりました。「諦めよう」などとも言わず、ただただ口にしなくなったのです。

↓↓↓↓自然と子どものことを口にしなくなり……

号泣した加トちゃん

結婚8年目、わたしが30歳のとき。小さな子どもを題材にしたテレビ番組を、ふたりで観ていたときのことです。

「うわあ、感動するなあ。かわいいなあ。健気じゃねえ」

わたしが番組内容に胸打たれ、涙をこぼしながら加トちゃんに同意を求めると、加トちゃんはわたし以上に泣いていました。

そしてこう声を振り絞るのです。

「あーたんに子どもがいないのが、かわいそうだ。ごめんな」

そのとき、はじめてわかったのです。お互いに口に出さないだけで、ずっとずっと、子どものことを考えていたんだと、それぞれひとりで悩んでいたんだと。

あんなに声を上げて泣いた加トちゃんを見たのは、後にも先にも、このときだけです。

↓↓↓↓加トちゃんのために

なんて薄情な人間なんだろうと

いまでも覚えている瞬間があります。

加トちゃんの涙を見た日からしばらくして、年上の友人から妊娠報告を受けました。

「30代半ばまでには子どもがほしかったんだよね。そうじゃないと、わたしも夫も体力的に大変だから」

それまで、友人からの出産報告や子どもが写る年賀状を見ても、素直に「おめでとう」とか「かわいいなあ」と思うだけで、心が乱されることはありませんでした。でもこの日、彼女のこの言葉を聞き、葛藤ややるせなさがこみ上げてきてしまったんです。

と同時に、そんな思いがよぎる自分は、なんて薄情な人間なんだろうと、ゾッとしたのです。それから翌日まで、なんてことを考えてしまったんだろうと、自己嫌悪に陥りながら、頭の中の曇天をかき消すように家事に没頭していました。

↓↓↓↓そして気付いたこととは

ここに大切な存在がおるやん

その日の夜、加トちゃんが寝入る寝室をふと覗くと、すーすーと小さな寝息を立てて眠っているおだやかな横顔が目に入りました。

ああ、おるやん。ここに大切な存在がおるやん。

いまのわたしが、一生大事にしたい存在は、まぎれもなく、ちーたんじゃろ。

無邪気でかわいくて、すぐに怒ってもすぐに笑って、お腹が空いたら甘えてきて、イライラすることもあるけれど、ずーっとずーっと大切にしていきたいのは、目の前のちーたんだけじゃろ。

自分のこの確信は間違いではない

結婚から10年が経ったいま、この日の確信は、さらに揺るぎないものになっています。腹が決まった、というんでしょうか。

多様な考え方、生き方があるとは思います。でも、自分のこの確信は間違いではない。強がりでもない。

いまもう一度結婚式を挙げるなら、わたしはこう宣言するでしょう。

「加トちゃんを愛し続けて、これからを一緒に生きていくことを、誓います」

 

※本稿は、「加藤茶・綾菜の夫婦日記『加トちゃんといっしょ』」(双葉社)の一部を再編集したものです。


「加藤茶・綾菜の夫婦日記『加トちゃんといっしょ』」(著:加藤綾菜/双葉社)

結婚して10年間、毎日、夫婦日記をつけていたという妻・綾菜さんが、ふたりの日常や加藤家での生活を綴るマンガとエッセイに初挑戦! 『出会い』から、別れも考えた『壮絶バッシング』、これまで語られなかった『子どものこと』まで、赤裸々だけど、コミカルに、愛情たっぷりに描いています。初公開となる国民的コメディアンとの夫婦生活は、なんでもないけど、たくさん笑えて、いっぱい泣けるほっこりする毎日にきっとあなたも癒されます!

加藤茶・綾菜の夫婦日記『加トちゃんといっしょ』
加藤茶・綾菜の夫婦日記『加トちゃんといっしょ』
作者:加藤綾菜
出版社:双葉社
発売日:2022/3/30
amazon 楽天ブックス honto 紀伊國屋書店 7net
加藤綾菜 加藤綾菜 タレント

1988年4月12日生まれ、広島県出身。2011年に日本を代表するコメディアン・加藤茶さんと結婚。年齢差が45歳、年の差婚として話題になるもネットでは「財産目当て」や「保険金目当て」等とバッシングの嵐を受け続けた。しかし、現在は10周年を迎え、料理研究や介護資格取得など、その献身ぶりが注目されている。著書に「加藤茶・綾菜の夫婦日記『加トちゃんといっしょ』」(双葉社)。